リンパ浮腫とは？

リンパ管は、身体の中で老廃物や細菌類を運ぶ排水管のような役割をしています。
「リンパ浮腫」とはこのリンパ管に障害があるため、吸収、運搬、排除する機能が低下し、皮下組織に水分やタンパク質が過剰に溜まって生じるむくみの事をいいます。

リンパ浮腫は生まれつきの発育不全の場合や、多くは乳がん、子宮ガン、卵巣がん、前立腺がんなどの摘出手術の際にリンパ節を除去する事によって起こる二次的に発症するケースが多いようです。いったん、発症するとなかなか完治しにくいと言われています。

当院では、リンパ浮腫治療のためのリンパドレナージや、バンテージ（圧迫療法）、セルフケアに関する様々なアドバイスを含めた全面的サポートをさせて頂いています。

リンパ浮腫治療法

1. スキンケア

免疫力が低下している皮膚は、乾燥し非常に傷つきやすく細菌感染などの合併症を引き起こす場合があります。
皮膚を清潔に保つためのスキンケアについてご指導致します。

2. 医療徒手リンパドレナージ

全身のリンパの流れを考慮し、手足に貯留したリンパ液をリンパ管の障害部位を迂回して、正常なリンパ管へ誘導する特別なリンパマッサージです。
硬くなった皮膚組織を柔らかく弾力性のある状態改善する効果もあります。
（エステや、マッサージ院のリンパドレナージとは異なります。）

3. 圧迫療法

改善された皮膚や浮腫の状態を保つため、外から弾性包帯（バンテージ）を巻きつけストッキング、スリーブを着用して圧迫することで更に余分なリンパ液を排出させ、浮腫を減少させます。
患者様ご自身で、ご負担なく圧迫療法を日常生活の一部になれるようサポートさせて頂きます。（弾性着衣は療養費の給付が認められます。）

4. 運動療法

圧迫療法を行った状態で運動すると、リンパ管が更に刺激を受けて、リンパ液の排出が促されます。特別な運動は必要ありません。

※ ご注意 ※
医師、医療機関での検診を継続して頂くことが条件となります。
医師の発行する患者紹介状（医療情報提供書）をご持参下さい。

禁忌について

以下の疾患、症状がある場合は、医療リンパドレナージ等は禁忌になる場合があります。

• 心臓病の既往歴がある方。心臓病に伴うむくみがある方
• 皮膚に赤み、熱感、など炎症が起きている場合
• 風邪、インフルエンザ、水虫などの感染症がある場合
• 深部静脈血栓症、静脈炎など急性静脈血栓がある場合